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No.0018≪宿業の功罪≫

エメス

CV: 五十嵐裕美

異界ハルモニアに生きた錬金術師。
親元を離れ、錬金術の師匠の元で日夜修行に明け暮れていた。自他共に認める天才児であり、純粋無垢で品行方正。自分が天才児であるということに非常にプライドを持っており、時折、子供らしい無自覚な傲慢さを見せることもあったが、それらも含めて絵に書いたような「完全な子供」であった。

エメスはいわゆる天才児だった。
時折天才であるがゆえに無自覚に他人を見下すような傲慢さもあったが、基本的には純粋無垢な愛らしい少年だった。育ての親である錬金術の師匠は、エメスを事あるごとに「お前は完全な子供だ」と褒め、エメス本人も完璧である自分を誇りに思い師匠の期待に報いろうと務めた。師匠の語る“完全”が、どんなものであるかも知らずに。

やがて師匠すら凌ぐほどに成長したエメスは、より完全な存在になるために、師匠に勝負を挑み、あっさり彼を打ち負かしてしまった。
自分が完璧であることを望む師匠なら喜んでくれると思いきや、彼は激昂し、こう告げる。
「お前は人間ではない。完全な生命として、私が造り出したのだ」。
そう言い残し、師匠は自害した。

エメスには、師匠がなぜ激昂したのか、なぜ命を絶ったのか理解できなかった。自分が一番優れていると考えるエメスには、嫉妬という感情が理解できなかったのだ。
同時に、自分が造られた生命であるという事実も受け入れ難かったエメスは、自分が完全な存在であると確かめるため、旅支度をして、師匠と暮らした家を去った。