彼女の父は虹の女神の加護を受けた召喚師と共に多くの戦いを勝ち抜きアクラス召喚院に貢献した英雄である。若くして召喚老となった偉大なる父の存在は、彼女に誇りと共に劣等感を与えた。
父は自分に期待していないのではないか。父に並ぶほどの剣の才は無いのではないか。若い彼女は大いに悩んだ。

彼女には戦いを通じて心を通わせた友がいた。個性的な友人たちはそれぞれのやり方で彼女を励まし、その実力を引き出していく。
特に敵であった女性と心を通わせ友となることができた経験は、他者との対話の重要性を強く認識させる。努力家であった彼女だが、殻を破り大きく成長できたのは彼女たちとの交流あってこそだ。

優しい母と違い、父は彼女にとっては厳しい人物だった。古くから伝わる剣術の流派の継承者である父に追いつこうと必死に鍛錬を積み、召喚老である父に認められようと召喚師として訓練に励んだ。
そんな彼女が命を預ける愛刀「彗華」は凰刃那原出身の母から貰ったものだが、実はこれを選んだのは娘の無事を祈る父だった。